湿式サウナについて
こうした乾式に対して湿式は、蒸気や湯で直接室を温める方式のサウナで、スチームサウナ、ミストサウナなどがあります。
スチームサウナ（熱気浴）は湯気で室内を温めます。湯気を発生させるのには、最も単純なものとしてシャワー方式があり、これは室の隅に水槽を設置して上からシャワーヘッドで湯を落として湯気をたてる方法となっています。
シャワー方式は比較的小規模なサウナ室に向いていて、シャワー方式を応用したのが噴水式です。これは湯を噴水のように吹き上げて発生した湯気をファンでサウナ室へと送る方法で、大規模になると、ベンチの下にいくつかの噴水を設置して、湯気をベンチ足元の穴からから吹き出させるタイプもあります。
更に直（じか）吹き方式では、蒸気発生機で作った水蒸気をサウナ室内に直接送り込むというもので、これがスチームサウナの主流ともいえます。
しかし欠点としては、蒸気で見通しが悪いことや、蒸気が出ている時だけ高温になるので温度にムラが出てしまうことです。
湿式サウナの方式には他にも、湯を壁つたいに流しているだけの滝方式や湯を床下に流して湯気を出すオンドル方式も一部では利用されています。この湿式と乾式を併用して、湯気だけでは上がりにくい温度をカバーしているタイプもあります。
湿式で最近人気なのがミストサウナです。これは、湯気ではなく、天井などから比較的低温の湯を霧状にして吹き出しているものです。室の温度を上げるのを目的とするのではなく、ミストを直接身体に浴びて温めるというものが多く、汗を出すことに加えてリラクゼーションの要素もあって評判となっています。